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植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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2008年 08月 06日

282 雨のチタケ狩り、晴れのチタケ狩り

こだわりのチタケ狩り
ゴアテックスの雨具を着用、午前5時50分。自然遊悠学の家を出る。
こんな雨に日なら、チタケ探しの人はいないだろうと思っていたら、すでに宇都宮ナンバーのマイカーが駐車してある。
地元より早い、チタケ出勤には驚きを隠せない。
栃木県人なら当然のように、すでに車の住人はいない。
「恐れ入りました」頭が下がる思いで、我輩も出かける。
今日のきのこ場、2日前の続きをやることにしている。
我輩もめでたく栃木県人になっているので、先輩の栃木県人のあとを追う。

雨降りなので、新しいスパイク地下足袋を使用、なかなか斜面にスパイクが食い込んで快適である。

昨日からの雨、この程度であれば、山が雨をほとんど飲み込んでしまい、渓流の水嵩を増やすことはない。
もう少し、雨が降ってほしいが、山雲から判断して、我輩の期待に応えてはもらえそうもない。

残念ながら、午前のきのこがの写真はない。
デジカメは防水でないので、今回はもっていかなかった。
5月の釣行中、カメラ、携帯電話を濡らしてしまい、使用不可になった経験があり、降雨中はカメラなしにしている。

約4時間。チタケ狩りは終了。
帰路、急斜面の下り坂でスリップ。大切なチタケが空を舞った、大失敗をしてしまう。
命の次に大切な、チタケは山を転がりながら、どこかに消えてしまう。というより、採集したチタケが、バラバラに壊れながら回転した結果が、約3分の一ぐらいきのこを撒いてしまったのである。

自分の頭をたたき、反省しながら慎重に山を下りる。
まあ、我輩が回転しなかった事を良しとし、こんな低級な基本動作を無視した、我輩の失策を後悔し、2度とこんなスリップは繰り返さないことを肝に銘じて、帰路につく。







11時30分。
気合を入れ直し、いや大反省をしてから、午後の部のチタケ場へ行く。

起死回生、とは少々オーバーな表現ながら、「こだわりのチタケ」を求めて、奥山に行く。
幸い、雨が止んだので、我輩の好きなチタケ場へ向かう。
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コナラが主体の雑木林を登る。
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今日もあったタマゴタケ。
当然ながら、午前中に入った山にもタマゴタケ、アカヤマドリはたくさんあった。
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本日の本チタケ。
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奥山のチタケ場。
最高標高のチタケ発生地点、そこにはシャクナゲがあって、チタケ採集の奥山編がここにある。
我輩のイワナに対して、強烈なこだわりがあるように、きのこ狩りにおける、チタケでも、イワナと同じぐらい、チタケへの情熱を注いでいる。

一般のチタケ観、それはチタケなら皆同じと考えている。それはある意味では正解だ。

そこで考えてほしい。
イワナの場合、各渓流で暮らす、渓魚ながら、その渓谷による、いつきイワナの魚紋、魚体の格差がある。
どのイワナを最上級渓魚七日、それは個人差で決まるかもしれない。あるいはそんなことなど、お構いなしの釣り人もいるようだ。

きのことて、きのこ観がある。
チタケの場合、一瞬発見したときの、待ち望んでいたきのことの出会いが確かに存在している。
このチタケ、我輩を待っていたかのような存在をアピール。
この1本のチタケを求めて、はるばる奥山にやってくることもある。
ここまでチタケははほとんど出ていない道中ながら、目的のチタケまで、ひたすら歩く、商売にならないチタケ狩りもあるのだ。
気品に満ちた質素で、逞しくこの世に誕生した、1本のチタケは自然界からの贈り物に違いなかろう。

無駄こそ、人生の最高で幸福感を体験できる、唯一無二のきのこ観ではないだろうか。

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今日のきのこ狩りで1番、気に入ったチタケ。
我輩はこう感じているチタケだ。

by yuyugaku-ueno | 2008-08-06 17:26 | チタケ戦争どまんなか


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