植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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2008年 03月 06日

87 きのこはいずこ

 きのこはいずこ



南北2000kmに及ぶ日本列島に、多種多様なきのこ群が生息している。私のきのこ独学は山好きゆえに、山地きのこ、食味性に優れた食菌、この二点絞り山行を重ねてきた。その結果、山地樹木によるきのこ自生地を見いだすことができた。

   モミ・ツガ・トウヒ・シラビソ林のきのこ

  針葉樹と共生している菌根菌、亜高山帯きのこたちが発生するフィールドを提供してくれる、原始性を秘める面白いきのこ狩りができる。

  菌根菌のきのこ
  オオモミタケ、モミタケ、アカモミタケ、ヌメリササタケ、ショウゲンジなど。

  木材腐朽菌のきのこ
  マスタケ、ツガノサルノコシカケ、ナラタケ、ハナビラタケなど。
  また、針葉樹と菌根関係があるマツタケ(ツガマツタケ)も採れる可能性がある。さらに落葉広葉樹カンバ類の樹木が混じる高山森林帯では、きのこの種類が増加する。

   ブナ・ミズナラ林のきのこ
 
  きのこ狩りとブナ探訪ができる、ブナ・ミズナラ林といえば、奥山きのこであるナメコ、マイタケの豊産地である。いずれも木材腐朽菌なので、ブナ・ミズナラ林でのきのこ狩りは、ブナの倒木にでるナメコ、ミズナラにでるマイタケを発生する時期にあわせて、山行を実行すればよい。また、森林内の樹木はきのこと共生関係を維持しているので、多種に及ぶきのこを産する。

  菌根菌のきのこ
  チチタケ、サクラシメジ、チャナメツムタケ、シロナメツムタケなど。

  木材腐朽菌
  ヒラタケ、ムキタケ、ブナシメジ、ナメコ、マイタケ、ナラタケなど。

   カラマツ林のきのこ

  かつての林野庁による原生林皆伐後におけるカラマツ植林造林計画で、北海道を除く日本全土カラマツ林が誕生した。長野県におけるご当地きのこ、ハナイグチを代表する菌根菌の食菌が人工的につくられた。従って、夏から初冬まできのこ狩りができる。

  菌根菌のきのこ
  ハナイグチ、キノボリイグチ、ホテイシメジなど。
  木材腐朽菌
  ナラタケ、ハナビラタケなど。

   カンバ林のきのこ

  高山のダケカンバ、山地のシラカバにきのこは発生する。カンバ類と共生あるいは腐生するきのこは限定され、易しいきのこ狩りが楽しめる。

  菌根菌のきのこ
  キンチャヤマイグチ、ヤマイグチ、カラマツベニハナイグチ、ベニテングタケなど。

  木材腐朽菌
  カンバタケ、ナラタケなど。

    雑木林(アカマツ・コナラ・クヌギ)のきのこ

  アカマツの混じるコナラ林を雑木林と呼んでいる。およそ30種のきのこと共生関係を保てるアカマツを筆頭に、コナラ、クヌギなどの雑木もきのことの相性は良好。きのこ狩りといえば雑木林と相場が決まっているぐらい、きのこファンに親しまれているフィールドを提供してくれる。

  菌根菌のきのこ
  マツタケ、ホンシメジ、チチタケ、コウタケ、アミタケ、アブラシメジ、ホウキタケ、ヤマドリタケ、アカヤマドリ、タマゴタケ、など。

  木材腐朽菌のきのこ
  ナラタケ、ムキタケ、ハナビラニカワタケ、クリタケなど。


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by yuyugaku-ueno | 2008-03-06 06:22 | きのこ研究


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