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植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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2010年 07月 14日

1109 イワナと戯れる3日間

奥会津のイワナ釣り
2010年7月11日(日)AM05:10~13日(火)PM16:30実施
場所 奥会津自然遊悠学フィールド

■概要
原始林の森に侵入、渓流に棲んでいる、尺イワナを釣り、森の生態系を学びました。

■今回のツアーポイント
大物イワナを釣る
初心者イワナ釣り人にとって、尺ワナは憧れの渓魚だ。
大イワナを求めて、イワナ釣り入門者のキャリアに従い、源流アタックでの限界に挑戦する。

釣り餌
河川増水が予想される釣行だから、濁りの際、抜群のイワナ餌となる、キジ(ミミズ)を用意、予備餌として、ブドウムシを使うことにする。

居つきイワナを交流せる
滝上に棲んでいるイワナと、滝下イワナを交流させる。

梅雨時期キャンプ
梅雨での源流イワナ釣りにおける、キャンプ方法を学ぶ。

遡行技術
降雨での沢登りとなり、その対策を考え、安全遡行を体験する。

森林浴
ブナ帯で深呼吸、森林が発生するフィットンチッドを胎内に取り入れリフレッシュ、社会人のストレス解消を心がける。

森の生態系
森林の役目を学び、生態系を知る。

■実施スケジュール
2010年7月11日(日) 天気 曇りのち雨

05:10 自然遊悠学の家、集合。
05:20 奥会津へ。
07:00 林道終点、着。
07:10 遡行開始。
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豊かなブナ帯があり、その中を遡行する。
ブナの中で深呼吸すると、新鮮な酸素、フィットンチッドを全身に受けることができて、森林浴を知らぬ間に体感できる。
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梅雨末期に見られる、増水のあと。
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幻のきのこ、シロキクラゲ発見。
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今回のパートナー北さん。
イワナ熱中時代だから、頑張って歩いてくれる。
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会津イワナだ。
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渓沿いの幹曲がりブナ。
この地が豪雪地帯であることを示している。
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目的地、魚止め滝下部を釣る。
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尺には届かないイワナ。
念願イワナ対面は間近かである。




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魚どまり下、ここのイワナは拙者と先人が放流したイワナだ。
今回、滝下イワナと居つきイワナとの結婚を果たすために放流する。
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イワナ淵、ここにイワナを放す。
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滝下イワナ、お見合い候補は美男魚美女魚だ。
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イワナに優しい北さんがイワナを放す。

※ 放流イワナに関して
滝上イワナは自力では滝を登れない。
そこで、生活の場が渓流奥にあった場合、先人のタンパク源として、下部イワナを上に放流したのだ。
今回、下部イワナと上部イワナを交流させ、イワナ種を強力にするための試みである。
また、今までの釣り場ではイワナたちがオープンされ(雑誌などのマスコミ情報)今後釣り人に乱獲され、イワナがいなくなる恐れがある。
イワナを一時避難させるためもあり、下部イワナを奥地へ放流した。
イワナ放流に関して、異論があれば受けて立つ。
ただし、本名でのコメントに限る。
ペンネームの誹謗中傷は削除する。


13:20 下山。
15:40 林道終点、着。
16:00 イワナ第二ポイントへ。
17:20 テン場、着。
17:40 夕食。自由時間。

2010年7月12日(月) 天気 雨
03:20 起床。
04;10 朝食。
04:30 イワナ釣り場へ。
05:10 イワナ第三ポイント、着。遡行開始。
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梅雨末期で見られる、雪渓崩壊により増水に加えて、雨降り増水なので遡行は難儀する。
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峡谷入り口。
上部に雪渓大崩壊の音が聞こえる。
家庭がある北さんの安全を考え、源流イワナ釣行を断念。
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渓を飾るショウキラン。
ラン科の仲間であるショウキラン、このランは葉がないから不思議だ。
地下にあるナラタケから栄養をいただき生長する。
樹木、ナラタケ、ショウキラン、3者は生態系の一部のなかに、共生している。
上流アタックができなかった悔しさをこの花が拙者の怒りを静めてくれる。
10:00 イワナ第三ポイントへ。
10;10 遡行開始。
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会津らしい渓流を歩く。
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良型イワナである。
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餌釣りをやる北さん、キープすることなく、釣り上げイワナはすべて流れに返してやる。
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イワナのいる風景は釣り人にとって何よりだ。
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モリアオガエルの産卵場、成長すると流れに落ちる。
14:20 イワナ第四ポイントへ。
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拙者のイワナ入門時代に盛んに入った、沢がここだ。
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ブナ倒木に出ていたヒラタケ。
今夜の夕食に使う。
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イワナのいる棲家はブナ林が似合う。
17:10 引き返す。
17;50 テン場へ。
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ゴアテントが今回のねぐら。
大型フライで雨を凌ぐ、今回のキャンプ釣行となる。
雨降りとて、遡行は辛いものの、他の釣り人が来ないから、釣り場を独占できる楽しみがある。
2010年7月12日(火) 天気 雨
03:20 起床。
04:30 イワナ第五ポイントへ。
05:10 遡行開始。
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沢出合を探る北さん。
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300名山に指定されている山河地ゆえに、岩尾根にはミズナラ、キタゴヨウマツだけが茂りブナは自生できない過酷な場所だ。
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渓はやがてV字峡谷となる。
ここでは対岸へ渡る遡行技術を利用して、渓遡行する。
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雪シロに負けないで棲息する居つきイワナ。
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ヤチアザミ、今回の唯一お土産となる山菜。
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穏やかな流れがここにあり、イワナ棲息の場所である。
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イワナの型は良くなる。
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泳ぎ達者な北さん、淵を泳いでいる。
雪シロも入る冷たい渓水ながら、イワナ熱があるから寒さに耐えているようだ。
北さん、4回、奥のテラスまで泳ぐ。
因みに拙者はアドバイスのみ。
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尺イワナ釣り挑戦ラストチャンス、遡上止め長淵廊下を攻める。
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納得する尺イワナの登場に北さん喜ぶ。
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2匹目のイワナ。
12:30 イワナ釣り終了、下山。
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源流イワナ釣りガイドする拙者の出で立ち。
13;50 林道終点。
16:00 自然遊悠学の家、着。
16;10 反省会、
17:00 ツアー終了。

■反省会
拙者が若い頃、30代、40代、50代に入ったイワナ釣り場を釣る。
長い歳月がゼンマイ道を消してしまい、奥地へ行く山道を辿れなくなった。
時代がイワナを小型化しているが、会津イワナは健在であった。
機会があればこれからも会津入りを果たすつもりだ。

雨の中の3日間キャンプ、森林浴、増水での遡行技術、森での生物たちの営み、これらのテーマについて、現地で体験、経験することで源流イワナ釣りのワンステップを学ぶことができた。
源流イワナ釣りにおけるテクニックが上達すれば、今回断念した上流部アタック可能になるから、今後のパーティー釣行に役立つと思われる。

最後に雨降りでのイワナ餌として用意した、キジ、案の定、イワナの食いつきは良好であった。
予備餌のブドウムシは濁りが入った渓流ではほとんど使い物にならないことを体験できた。
さらにいえば、現地調達餌、川虫は大半が増水で流され、採集不可であった。
この結果、カットイワナ写真でのように、キジ餌が梅雨時期餌として最高であることが証明された。
余談ながら梅雨時期、濁りが入ると、毛鉤釣りはイワナ発見が遅れ、更に増水で起こる、毛鉤ポイントが消滅してしまい、釣りは難しくなる。

  

by yuyugaku-ueno | 2010-07-14 09:08 | 自然遊悠学レポート


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