植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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2010年 06月 13日

1077 越後のイワナ

岩魚が誘う
初めてイワナを見てから、50年が過ぎた。
長かったようでもあり、短かったようでもあった岩魚遍歴である。
「岩魚馬鹿」らしく、拙者のイワナ旅は西のゴキ、北のアメマスまで、ほぼイワナ分布域を踏破した。
イワナを我が伴と、、ひたすら奥山詣でをシーズンになれば繰り返し実施、成果は上々である。
イワナに惚れ込み、渓通いするうち、イワナという渓魚に対して、並々ならぬ情熱が、拙者の何かを刺激したから、飽きもせず、今日まで、いやこれからも、イワナ巡礼は続行されそうだ。
イワナ魅力を良く釣り人に訪ねれれることがある。
一言二言三言、それに続く岩魚物語余談は多々ある。
そのなかで、居つきイワナ魚紋という、各地イワナの体側紋多様性が上げられる。
北から南までにイワナ分布域に棲んでいる、イワナの紋が渓流釣り場によって異なり、その多彩な彩りを探る旅の面白さに魅了されて、今日に至る。

北海道の白い点々のイワナ。
本州の太平洋岸に棲んでいる、鮮やかな朱点イワナ。
関東北部から岩手県に見られる、成魚になっても幼魚紋(パールマーク)を残すイワナ。
本州の日本海側に行けば、白い点々に混ざり、オレンジ色した丸い点々イワナ。
このように、イワナ魚体を観察すれば、拙者は居つきイワナの住処を魚紋から判断できる。

居つきイワナ魚紋
北海道から島根県まで、日本イワナは分布している。
ここで大きく世界におけるイワナ属を調べてみれば、イワナルーツはロシア、カムチャツカ半島まで及び、日本イワナは世界イワナ分布における南限地なのである。
寒冷地を好むイワナであるから、現在のイワナは奥地渓流(北海道は低地でもイワナはいる)が棲家だ。
このように、南限地、奥山渓流というイワナ棲息環境があり、各地における地域イワナが誕生させている。
前記、居つきイワナであれば、その棲息地を言い当てることが可能な理由は、以上の点を考慮しての判断だ。

滝上のイワナ
特別な奥地でないかぎり、渓流沿いに集落があれば、山生活の糧とした、ゼンマイ摘み、きのこ狩り、イワナ職漁者による、山人によってイワナを奥地まで移殖放流した。
今現在、奥地イワナは先人のイワナ自然遺産といえる功績があって、拙者たちイワナ釣り人の道楽が可能となっている。

越後イワナ
いよいよ本論だ。
イワナ分布からすれば、越後イワナは白い点々、白い点々と同じオレンジ色の朱点が、イワナ体側になくてはいけない。
かつて、拙者の越後イワナ釣行で、確かに原則といえる白とオレンジを散りばめたイワナを釣った記憶がある。
それが数日前のイワナ釣行で、日本海側定置イワナでない、関東イワナが針にかかったのである。
その理由は明らかだ。
越後釣行の際、地元漁協の古老に出会った。
「かなり奥地までイワナを放流している」
車道がある渓流の場合、最上流から、イワナを放流するとのことである。
イワナ養殖場におけるイワナ繁殖で、ほぼ全国共通のイワナが出来上がっている。
それは先人がイワナを運びあげた居つきイワナと、養殖場のイワナと交配したことを意味する。
今回、同行者が釣り上げたいワナは先人が築き上げたイワナ自然遺産と異なっていたから、拙者の疑問となった次第である。

イワナ移植放流の賛否はある。
イワナが増えれば、結果として地元産業の手助けとなろう。
これから、時間をかけて、本来そこに棲んでいた原種イワナを求める拙者のイワナ旅は続ける。
漁協の手の届かない奥地いわな源流釣行における、結果が待たれるところである。
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by yuyugaku-ueno | 2010-06-13 16:46 | 渓流釣り入門


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