植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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2009年 11月 13日

791 岩魚サミットプログラム報告

岩魚サミット、2日目討論
11月8日(日) イワナ移殖放流の是非を問う 
09:00 開会宣言。
議題1 イワナの正体
■植野
「イワナのルーツはアメマスである」
ダム、堰堤がない時代、アメマスは大海原を数年かけて回遊、再び生まれ故郷の渓流を遡って、産卵を行う。
産卵,放精、積算水温度がう化適正となれば、稚魚の誕生となる。
海に下るアメマス、降海型
イワナ稚魚が育ち、成長著しい逞しい稚魚は海を下降する、東北北部で見られる、ヒカリと呼ばれているアメマスの子供である。
渓流に残留するイワナ、河川型イワナ
海から遡上したアメマスの産卵から、順調に育った稚魚の中で、やや成長が遅れた稚魚は渓流にそのまま残留する。
今も北海道天然アメマス遡上可能な渓流で、蝦夷イワナと呼んでいるイワナが河川型イワナだ。
私はこのイワナのことを居つきイワナといっている。
■参加者A
参加者から、成長の度合い、稚魚成長が遅れたものが海へ下降するとの意見がありました。
■たにのおきな
北海道ではアメマスの遡上があり、降海するアメマスの存在を確認できる。

この問題は今後も検討課題とします。

議題2
世界におけるイワナの分布
■植野
アメマスから誕生したイワナ、イワナを世界分布から調査してみれば、北部はロシアまで分布し、日本列島が南限地。
生き物の「種」を考慮すれば、分布域の南の果て育つイワナは種の安定域からはずれ、日本イワナは地域ごとに、様々なイワナが棲息している。
例えば、島根県のゴキ、紀伊半島のキリクチ、ヤマトイワナ、ニッコウイワナなど、棲息地ごとに、いろいろなイワナがいることになる。
日本列島に棲息するイワナは1種のみ。
と私は考えている。
魚類学者によって、日本イワナをまとめる意見。あるいは数種類に分類すり意見、があって最終の決着はこれからのようである。
■参加者各位
イワナ釣り日との間で、意見の相違があり、この問題も答えが出せない。

課題3
「魚止」と「魚どまり」
■植野
魚止はイワナの遡上を阻害する、堰堤、滝だ。
魚どまりはイワナが棲息できる限界地だ。
つまり、魚止葉1本の渓流に何箇所もあり、魚どまりは1本の渓流で1箇所しかないことになる。
■参加者B
魚止と魚どまりは同じことではないか。
■植野
繰り返すが、魚どまりはその渓流における最終棲息地、それに対して、魚止は同じ河川に何箇所もある。
例えば、F1があれば魚止、F2があれば魚止となる。
これに対して、魚どまりはイワナが同一渓流における最奥地のイワナ棲息地なのである。
■たにのおきな
昔から魚どまりはあった。
■植野
イワナにのめりこんだ時代、安部武という伝説のイワナ釣り師がいた。
私は彼の門をたたき、安部氏から、魚どまりのことを教えてもらい、以来、安部流の魚止、魚どまりを現在踏襲しています。

課題4
魚止め滝、以遠のイワナ
■植野
現在、滝上にイワナが棲息していることが多い。
「弁当箱に入れて滝上に放した」
滝の上部に棲んでいるイワナはかつて山を糧にしたセンマイ採り、マイタケ採り、クマ狩り、サンショウウオ狩りなどの山生活者によってイワナを魚止滝以遠に何らかの手法を持って、放流されたものだ。
■たにのおきな
まさにそのとうりだ。
■下田
地下変動によって滝が出現、イワナは滝ができる前から棲んでいた。
■参加者C
地下変動によるもの。

この問題解決は次回とする。

課題5
イワナをとりまく自然環境
■植野
ダム、堰堤、林道が各渓流沿いに構築され、付近の森林伐採が拍車をかけ、イワナは確実に棲息地を奪われ、魚影を著しく減少させた。
■参加者
異論なし。

ここまで1時間討論は続いた。
ここで一休み。
参加者全員のイワナ釣りを語ってもらう。
それぞれ皆様ベテラン釣り師ゆえに、イワナ談義は面白かった。
特に、秩父イワナを育て、ここまで減少してしまったイワナを守っている、荒川水系渓流保存会の参加者Dからの秩父イワナの現状報告があり、彼らのイワナ保存を本気で考えていることに、感動する。

これから本論となる。

課題6
新天地イワナーイワナの移殖放流
■植野
「先人が苦労して築き上げたイワナ場」これが私たちが現在イワナ釣り場として釣ることができる場所だ。
先ほどのテーマの通り、釣り場におけるイワナは減少している。
そこで今、私たちが取り組んでいる、イワナの移殖放流を実践している。
魚止め滝、以遠、欲を言えば魚どまりまでイワナを運び上げる。
こうすることによって、イワナは釣り人に知られることなく、滝上の新天地で棲息することができる。
私はこれを「未来へのイワナ自然遺産」として、これからイワナ釣りを志す将来のイワナ釣り師へ、イワナという魚類をバトンタッチする、一つの方法として、提唱する。
「イワナを移殖放流に当たり、魚止め滝下部のイワナを滝上に放流する」
■たにのおきな
「イワナがいれば何でも良い」「養魚場イワナは話にならない」
こんな乱暴な放流はやめてもらいたい。
滝下部のイワナを釣り、イワナを放す。

こう述べる。
たにのおきなは具体的に養魚場イワナを源頭放流している事実があり、無差別イワナ放流に対して憂慮している。
私も同意見だ。
イワナ新天地への移殖放流に対して、参加者から賛同していただいた。

12:00 岩魚サミット終了。
ご参加の皆様、遠路から来ていただき、岩魚サミット主催者を代表してお礼申し上げます。
また進行役、Eさんからご指摘のプログラム内容の印刷、参加者名前札、次回の岩魚サミットに反映いたします。
ご参加の皆様、お疲れ様でした。
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by yuyugaku-ueno | 2009-11-13 17:17 | 自然遊悠学レポート


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