植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

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カテゴリ:山の幸料理( 44 )


2008年 03月 20日

130 山菜の基本料理

山菜の基本料理入門

  山菜のアク抜き
   えぐい、きど味など山菜には野生種特有のアクを含有している。自然発生自生地で、山菜という種を継続繁栄させる手段として、天敵に対しアクという防御手段を自ら発生させることに生き残りをかけた、山菜の戦術なのである。
   山菜を食する際、山菜アクを適度に残留させる、アク抜きを施し山菜料理に入ることをぜひ実行していただきたい。ほどよいアクこそ、山菜のうまみと心得る山菜ファンの出現を願うばかりだ。

  アク抜き法
   茹でる
    用意するもの
     山菜
     大鍋
     一つまみの塩
     水

    茹で方
1 大鍋に水をはり、一つまみの塩を入れる。
2 1を火にかけ、沸騰させる。
3 山菜を茹で上げる。
4 冷水に3を入れ、流水でさらす。
5 4をザルに上げ、水切り。

  木材の灰、ワラ灰、落ち葉灰を利用する。灰の換わりには重曹(タンニン)を使う。
    用意するもの
     山菜はアクの強いワラビ4kg.
     大鍋
     灰あるいは重曹
     水

    アク抜き法
1 大鍋にアク抜きするワラビがかぶる程度の水を入れて、火にかける。
2 1が沸騰したら火を止め、ワラビを入れる。
3 2の中に、茶碗一杯の灰をまき入れる。(重曹では小さじ一杯)
4 3を一晩、放置する。
5 翌日、4を流水で洗う。
6 ワラビを噛んでアク抜き具合を確かめる。アクが残っていたら流水にさらす。

  調理でアクをやわらげる
    山菜の天ぷら
     山菜を天ぷらに仕上げれば、アクは緩和される。
    油炒め
     油で炒めれば、アクは中和される。


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by yuyugaku-ueno | 2008-03-20 05:38 | 山の幸料理
2008年 03月 07日

98 調味料の極意

  調味料の極意


料理の味とは如何なるものか? 長い間、いろいろな思考を重ねた結果、要約、味の原点に到着したような気がする。一人前の板前になるには鍋洗いからスタートし、最終的には花の板前へ前進するしかない。

日本料理の調味料は、さ・し・す・せ・そ、の例え通り、砂糖、塩、酢、醤油、味噌を基本に使い、素材を殺さぬように調味料でうまく味を加える。このとき、ひとつひとつの調味料が均一になるように、味を整える。つまり、素材を生かすには調味料のおのおのが出しゃばってはいけない。

江戸時代以前から関東地方にねずいた、そば出汁(返し)の口伝に「醤油にあらず、砂糖にあらず」といわれている伝統の出汁をつくる方法がある。それは醤油と砂糖を合わせてから、長期間保存する。こうすると、醤油味でもない砂糖味でもない、両者が時間の経過による、熟成効果を生み、新しい味が誕生したことになる。
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この返しこそ優れもので、昆布と鰹節の出汁と返しの調合さえすれば、大半の日本料理ができあがる。
 基本の調味料に味醂、酒を加えれば料理のレパートリーはさらにふえる。


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by yuyugaku-ueno | 2008-03-07 09:25 | 山の幸料理
2008年 03月 05日

85 ブナ・ミズナラ帯における食文化

 ブナ・ミズナラ帯における食文化


原始郷へ
 北方説、南方説。両者における原日本人ルーツ探しに、定説はない。第三説、日本列島誕生以前(大陸と陸続きの時代)に原日本人がいたことも考察できる。

いずれにしても、島国、日本が生まれる時代に、すでに日本人は住み着いていたのであろう。縄文時代における狩猟民族の遺跡<三内丸山(青森県)、奥三面(新潟県)>に出てきた埋蔵物のなかに、クリ、貝殻があったことから、当時の気候は現在より暖かく海に近い場所に集団生活していたのではないかと考えられる。おそらく、縄文人同志による山地での狩り、木の実採取、回遊魚(サケやマス)の捕獲、海岸での貝採りなど水稲伝来以前における、山と海の幸のみで生活していたことを理解できる。

長い時間の経過から、山地に自生していたクリに変わり、ブナ・ミズナラが山麓を覆う現在の気候に移行しても、現日本人の生活パターンは変わらず、狩猟を中心に山菜・きのこを最小限ではあるが利用していたのだろう。それは地方ごとに山菜、きのこの名称が違うことで明らかである。

いつ頃、今に残る山地の食文化が定着したのか? 伝統の郷土料理を探ることを試みたい。 


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by yuyugaku-ueno | 2008-03-05 10:36 | 山の幸料理
2008年 03月 01日

52   食の基準

美食倶楽部 岩魚屋・クンジャ 
食の基準

物から食まで、なにもかも不足していた時代がうそのように、現在では現金を持ち合わせていれば、塒(ねぐら)から食料品まで、あらゆるものが自由自在にいつでも手に入れることができる。

的を食べ物に限ってみると、フランス料理、イタリア料理、中華料理など世界中の高級料理を日本レストランで賞味できる。また、世界の三大珍味、トリフ(きのこ)、フォアグラ(ガチョウの肝)、キャビア(チョウザメのたまご)とてデパートに陳列されている。

もはや日本では食に関する、あらゆる食品が氾濫しすぎて、選択に戸惑うぐらいだ。“飽食の極めつけ”と言って良い、一億総グルメ時代に入り、今日に至る。然るに、バブルの崩壊、経済不況、株安との世になって以来、日本料理を見直す空気が生まれた。

日本料理というと、料亭や割烹での懐石料理を想像してしまう。確かに、鍛え上げた調理人が創作する飾り一品は高級料理である。しかし、かしこまった部屋での会席に馴染めない日本人もいる。

私の食とは、一流の素材、一流の料理人、一流の器での料理を目指すのではなく、自然が育てた山の幸を使い、日本伝統の和食を基本ベースとした、料理を目標にしたものだ。

言い換えれば、“食の安全”がテーマである。一流シェフが旨味調味料を駆使して料理した一品と、天然自然素材のみで仕上げた一品との究極の選択をした場合、圧倒的に味の良い、人気のシェフに軍配があがる。けれども、食の安全性を考慮すれば、前者は味のみを追求した結果、旨味をだす化学薬品が胎内を通過する最中で、様々な病気を起因させる原因になる。後者は自然の恵みの産物が素材だから、胎内細胞は平常の働きをする。

「美味ければなんでもあり」とのニーズがある一方で、食を根幹から考え直し、自然素材がもっている旨味を活かした“素朴な料理”を求める人も必ず存在する。それには食材を採る顔のみえる素材でなければ駄目だ。
 人間すべて長命がベストと誰もが願っている。それには毎日の食事が大切である。人には60億の細胞があり、それらは食品摂取で賄う。

食の安全性が問われ、さまざまな話題を提供している今日、改めて安全な食品とは何かを考えてみる必要があろう。


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by yuyugaku-ueno | 2008-03-01 13:15 | 山の幸料理