2008年 11月 22日

424 あんぽ柿

渋柿から甘柿へ
埼玉にいた頃、初冬の秩父路を歩いたことがある。
かつて蚕を養っていた農家の日当たりの良好な縁側の軒に、柿が規則正しく吊るされていた。
初冬の風物詩にもなっている年中行事風景である。
12月の秩父夜祭に間に合わせるように、下ごしらえして商品に完成させる、あんぽ柿がこれに当たる。
この柿、透き通るようなあんぽ柿に仕上がり、甘さはたとえようもない高級品となる。
一粒、300円の値がついて、なかなか手が出ない。
我輩の女性友達の中で、柿が大好きな人がいた。
あるとき、奮発してあんぽ柿を購入した。
女性へのプレゼントである。
とりあえず半分を友人へ贈ることにして、残りの半分の中から、美味そうな柿を選んで、試食した。
「美味い」
そこで毎日1個を食べることにして、残りは冷蔵庫の中へしまいこんだ。

2週間が経過した。
我輩の割り当ては残り少ない。

半分わけしたあんぽ柿、当然我輩の分はなくなった。
我輩は真剣に悩んだ。
柿の好きな女性に贈るべきか、それとも贈ることを止めようか。

結局、あんぽ柿の美味さに負けてしまい、核の好きな女性へは贈ることはなく、我輩の胃袋の中に柿は納まってしまった。

あれから10年余、あのとき空腹に耐えられず、というよりあんぽ柿の美味さに誘惑された後悔が今も脳裏にある。

そこで、下野中三依在住にもだいぶ慣れてきた。
このところの冷え込みは、あのあんぽ柿事件とおなじ陽気になっている。
「仕込みは今だ」
我輩はあんぽ柿つくりに挑戦し、完成の暁には柿好きな女性にプレゼントしたいと願いをこめて柿剥きを開始した。
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2000円で購入した渋柿。







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柿の皮を包丁でむく。
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むき上がった柿。
丁字型の柿枝にナイロン糸で結ぶ。
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我が家の玄関先が吊るし柿の干し場だ。
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by yuyugaku-ueno | 2008-11-22 15:07 | 下野・会津だより


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