植野稔の自然遊悠学 イワナだ! ヤマメだ! 山菜だ! きのこだ!!

yuyugaku.exblog.jp
ブログトップ
2011年 06月 07日

1510 日本樹木図鑑

ブナ

ブナ科

ブナ属

別名
シロブナ

分布
北海道、黒松内以南から本州、四国、九州の冷温帯に多産する。
裏日本脊梁山地ではしばし純林を構成する、広葉樹の代表樹木。

生育地
山地。
東北、北海道では低地から生育する。

樹形
d0134473_1545063.jpg

落葉高木。
高さ30メートル、太さ1メートル、ほぼ直立し、森林樹冠を占有する。

樹皮
d0134473_152304.jpg

地衣類の着生、灰白色。
山人による切り付けとなり、目的への目印に利用される。


d0134473_15262333.jpg

新芽枝は褐色、幹と異なる色だ。

冬芽
d0134473_15293962.jpg

硬い外皮で越冬する。


d0134473_1622238.jpg

開芽寸前の葉。
d0134473_15104748.jpg

ブナ葉、表。
d0134473_15111853.jpg

ブナ葉、裏。
側脈は10対前後。
イヌブナと比べて少ない。
幼葉には軟毛を生ずるが、生長すると消失する。


d0134473_15212068.jpg

雌雄同株。
花芽は新芽下から垂れ下がる。

果実
d0134473_15342244.jpg

ブナの実、昨年の殻。
落下したブナの実は野生動物の餌となる。

根張り
d0134473_15374622.jpg

渓側に根を張り、巨樹を支える。


d0134473_15411283.jpg

ほぼ直立、根本は雪圧で曲がる。

太さ
d0134473_15424777.jpg

老木になれば根本上に波皮が生まれる。

特徴
d0134473_15473269.jpg

森の中で純林となる。
d0134473_15483162.jpg

樹冠を覆う。
d0134473_15492325.jpg

まれにコブブナとなる。
d0134473_15502938.jpg

樹下は下草無しで歩きやすい。
d0134473_15513690.jpg

実生で育つブナ幼木。

孤軍奮闘記
d0134473_15541659.jpg
ブナに着生したエノキダケ。
d0134473_15551192.jpg

ブナ倒木が古くなればサルノコシカケがつく。
d0134473_15561825.jpg

ブナ森にトチノキ、サワグルミ、ミズナラと一緒に森林帯の一役を担う。

山地樹林名のなかで、最初に覚えた樹種がブナだ。
イワナ釣り遍歴のなか馴染みがあって、イワナ渓風景では欠かせないブナ。
5月の新緑、10月の紅葉、いずれも山旅を楽しくさせて、また針葉樹との混生林ないでの森林浴が、良い体験リフレッシュとなる。
秋になればブナ森のなかできのこ狩りができる。
これはブナ辺材部抗菌作用の広さがあり、多様きのこに寄生される、きのこ狩りでの最大ポイントを提供させてくれる。
ナメコ、ムキタケ、ナラタケ、ブナハリタケ、ヒラタケなどとの愛称良好、優良食菌が紅葉と一緒に収獲できて、秋食卓きのこ料理を彩ってくれる。
初夏チチタケ、秋本番にはシシタケ、ブナヌメリガサ、きのこ天国がブナ林にある。

ブナ謎
日本列島におけるブナ生育地北限、黒松内でブナ分布はストップする。
ミズナラが北海道全域をカバーしているのに対して、ブナは黒松内以北には存在しない。
道央、道東、道北の広大平地があるのに、ブナ1本とてないから不思議だ。

またブナ結実として数年に一度しか実をつけない、ブナ戦略が面白い。
先人の観察調査によれば、ブナ生き残りのために、動物たちがあきらめかけたとき、突然実を大量に結ぶのである、
足の踏み場に困るぐらい、落下ブナの実は散らばる。
さすればネズミ害、リス害、クマ害との上前を撥ねられる。
残った地上部ブナの実から、ブナ時代をつなぐ実生ブナが誕生する。

一説によると、実生ブナから生長したブナ、この樹が実をつけるのには80年の歳月を要する。
一丁前になるには途方もない時間がかかる。

寿命はおよそ200年から300年、これまた長く生きられる。

したたかに生きている森の主に、頑張れと声をかけたくなるブナ存在は忘れられない。、

私のイワナ旅と同じく、ブナ旅こそ我がライフワークとしての位置があるといっても過言ではない。
[PR]

by yuyugaku-ueno | 2011-06-07 16:54 | 下野・会津だより


<< 1511 芝草山      1509 ワラビ >>